まず最初に一つ報告です。初心者のランニング教室を始めて約1年半になりますが、といっても月二回予定のうち雨などで中止することも多く、一回当たり一時間ですからレッスン時間はそんなに多くはありません。また全回に参加する人はなく、都合のよい日だけ参加していただくという自由な教室です。そもそも、「走ってみたい」けど「走ったことない」という人を対象に公民館で講座を開いたのがきっかけです。講座だけでは習得できないので続けてほしいという要望からランニング教室を始めました。そしてその中から初マラソン大会に二人が参加し、めでたく5kmを完走されました。タイムは30分くらいです。キロ6分!すごいです。練習では7分半で4km走ったのですが、それ以上に速く走れるという素晴らしいタイムです。二人とも大満足な表情でした。これからもどんどん続けてほしいと願っております。基本フォームを覚えれば、誰でもキロ6分で走れると、私は常日頃話していますが、それが証明できたことでも嬉しいです。
さて今日の話ですが、「筋肉に対して垂直に押す」という話です。前回は筋肉を5段階で押す話でしたが(前回の話→筋肉痛を自分で改善する具体的な方法-1(5秒押しこむ))、その続きです。筋肉に対して垂直に押すと良いという話は、これまでにも何度も書いてきましたが、今日は写真を見ながら説明しますね。
最初に下の写真をご覧ください。私の左足です。
左足の内側の写真ですが、赤い点を打ちました。本を見ているとツボの位置を示すのにこういう写真ってよくありますよね。同等のものと思ってご覧ください。さて、この写真を見た時にあなたは赤い点をどのような角度で押しますか? 角度? 考えたこともない。という人もあることでしょう。
つぼ押し器具を使って押してみた写真です。この器具があるおかげで、角度がよく分かると思います。二つの写真を見比べてください。
(角度A)
(角度B)
さて、あなたなら角度A or B どちらで押しますか? そりゃ~(角度A)でしょう!(角度B)なんて、ありえない! ぜったいAに決まってる。そう思う人もあるでしょう。だって、Aは垂直に器具が立っているのに対し、Bは器具が斜めになっていますからね。
正解の前に、質問を変えましょう。「大腿四頭筋に対する垂直な押し方は、A・Bのどちらでしょう?」と聞かれたとして、もう一度写真をご覧いただきたいです。あなたの答えは先ほどと同じですか?それとも変わりましたか?
尋ね方が複雑でよけいに分かりにくくなっていたらすみません。実は、この「大腿四頭筋に対する垂直な押し方」という尋ね方は引っかけです。本当に申し訳ありません。
正解を出す前に、確認しておきましょう。「大腿四頭筋(だいたいしとうきん)」と言われると、太ももの前側の筋肉だと思いますよね。はい、正解です。大きくは正解なのですが、大腿四頭筋という文字をよくご覧ください。大腿部の4つの頭の筋と書いてあります。そう、実は4つの筋肉をまとめた総称であって、大腿四頭筋という名前そのものの筋肉は存在しません。
ではこの4つを分解してみましょう。①大腿直筋 ②外側広筋 ③内側広筋 ④中間広筋 これら4つをまとめて大腿四頭筋と言います。
ようやく正解に戻りましょう。角度Aは内側広筋に対して垂直に押した図です。角度Bは大腿直筋に対して垂直に押した図です。よって、筋肉に対して垂直に押すという意味ではどちらも正解だということです。引っかけですみません。
さてさて、ということは、垂直ってどんな角度で押しても垂直になるんじゃないの? と間違って理解されてしまってはいけませんので、言葉のおさらいです。「筋肉に対して垂直」と私は言っているのです。だから筋肉の形や位置を覚えて解剖学的に押さないと本当はうまく押すことができないのです。でもそれを今から習うなんて大変です。
だからここでもやはり「感覚」を養ってほしいと提案いたします。それがこれまたいつも言っている「筋肉と会話する」ということです。どこの場所をどんな角度でどの程度押せばどんな感覚があるか? ということを感じ取る敏感な感覚を養えば、解剖学なんて勉強しなくても分かるようになります。もっと簡単な言葉で言い換えると、押してイタ気持ち良いところがあれば、それはきっと合っています。違うところや違う角度で押した場合、痛みしか感じなかったり、またはその痛みが気持ち良さに変わる痛みでないようならば、それは間違っている場合があります。ご自身の身体でいろいろ試してみてください。やっているうちにきっと分かってきますからね。
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「筋肉に対して垂直に」関連記事も読んでくださいね。
→膝を痛めた原因は、太ももにあり!(外側)
→脛(スネ)が痛い→解消法(自力整体)
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私の著書です
がんばらないで楽に長く走る [ 鮎川良 ] |
コメント
コメント一覧 (2)
指導されていて、走ることが楽しいと思え、それにより大会に出て記録更新される方がいらっしゃると指導者冥利に尽きますね!
私も指導を受けた最初のトレーナーが先生になり、それがあったから今の走りに繋がってるんだとずっと思っています!(^o^)/(嘘じゃないですよ)
それ以来、毎週、今回はどんな内容だろう?と思いながらこちらにお邪魔するのが楽しみになってます(^^)
その「ツボギュット」って一見、痛そうに見えますが・・・(p_-)
大腿四頭筋(知ってますよ~)の中で、以前は走ると外側広筋が攣るような症状が出てましたが、そこを使わない走法を意識するようになってから攣らなくなりました(^_^)v
やっぱり筋肉のことを知った上で走ると意識の持ちようが変わります!
確かに、筋肉のことや身体のことを知った上で
動いたりケアすることは大切です。
ただ、なかなか勉強するとなると大変ですよね。
ツボギュットは、素材が柔らかいので見た目のような痛さはありません。
でもしっかりツボにはまるので少しの力で効果はずいぶんありますよ。