以前私はデザイン関係の仕事をしていました。その時、一番悩まされたのが「形容詞」でした。と言われても唐突過ぎてわかりませんよね(笑) 広告のデザインをする時にまず必要なのがイメージです。どんなイメージの仕上がりをクライアントが望んでいるのか聞き出す必要があるのですが、担当者も分かっていないことが多く、こちらからなんらかのイメージを提示したうえで仕上げていくことが多いのです。分かりやすく言うと、パッと見た時の第一印象をどうするのか?「華やかな」「高貴な」「清楚な」・・・などという言葉で表現していきます。ところが「華やかな」と一言で言ってもいろんな華やかさがあり、それぞれの企業や商品に合致した華やかさを選出しなければなりません。アイデアが浮かばなくなると、街中を放浪することがよくありました。机の上で新しい発想が生まれることはあまりないので、いろんなものを見て感じながら頭を働かせるためです。イメージを表現するには、形容詞に置き換えるのが必要不可欠だったのです。

いつものように前置きが長くなりましたが今日の本題です。

マラソンしていて違和感や痛みを感じることがあります。私の整体院に来られた時に聞くのが、「どこが」「どのように」「どんな時に」ということを必ず尋ねます。この時に本人さんも分かっていないこともしばしばあります。さらに痛みを表現するのが難しい人もあるようです。「チクチク」「ジンジン」「ズシーン」などと、痛みを表現する言葉がありますが、なかなか気の利いた言葉が出てこないこともあります。その場合、こちらからいろいろな言葉を出して尋ねてみます。「針で刺したような痛みですか?」「締め付けるような痛みですか?」などと尋ねてみます。そうやって、どんな痛みなのか確認していくのですが、聞き出すのに時間がかかることもあります。問診後、実際に触ったり押したりしながら痛みや違和感の場所を探り、その箇所だけにとどまらず関節を動かすと痛みが大きくなるのか、なども確認していきます。

ただ日頃はご自身のみで違和感や痛みに対処することになりますよね。いま起こっている痛みは、しばらく休んだ方が良いものなのか?すぐに整形外科へ行った方が良いのか? などと緊急性から判断していくと思います。でもしばらくして痛みが薄らいでいくと、一時的なものだったのかとそれ以後忘れていくものもあります。

可能な限りで良いので、そのような状態を記録していかれることをお勧めします。ご自身のブログでもジョグノートでも、あるいは紙でもなんでもいいです。何をした時に痛みが出始めたのか?どんな痛みだったのか?などということは意外と後になって役立つこともあります。患者さんと話をしていて「あ~そう言えば、あの頃からこんなことが・・・」などとポツポツ思い出しながら出てくることがよくあります。ただそれがいつだったのか、どんな違和感だったのか、なかなか思いだせないことが多いです。何キロ走ったかという数字の記録はされると思いますので、そのラン記録と共に一言でもかまわないので残しておくと良いと思います。

書いていくうちに、その痛みを形容詞や擬音で表現することがすぐできるようになります。すると次に何か違った痛みが出た時には、自分の中で比較することもでき、身体からの信号をちゃんと受け止めていけるようになります。自分の身体のことは自分ではなかなか分かりにくいものですから、日頃の身体からの信号をしっかり受け止め、それがどんな意味を持っているのか関心を持つことを日常的にしていると、自分の身体のことが少しずつ分かっていけると思います。

「ノウハウ」という言葉があります。このブログのタイトルにも使っていますが、ノウハウとはすぐに作れるものではありません。以前、経営コンサルタント会社で働いていた時に、ある企業のひとつのプロジェクトのマニュアル作りをしたことがありますが、事細かに写真を撮り文章化していくことで、当たり前だと思っていたことが当たり前ではなかったり、今まで気付かなかった事に社員が初めて気付くということもありました。外部の人間は仕事の中身のことは何も分からないけど、仕事内容を細かく分析・表現することによって新たな発見をし、それを文字化することでマニュアルが完成しました。それがそのプロジェクトのノウハウになるのです。ノウハウとは、誰でも持っているし、どんな企業や店舗にも存在します。ただそれをちゃんと文字化していないだけで、なんとなく覚えていることの日常がほとんどです。どんな些細なことでも文字化してまとめていくとそれがノウハウになるんです。

痛みの記録を付けていく、それがご自身のノウハウになっていくと思います。タイムに関心の高い人は多いです。それはそれで良いことなのですが、ご自身の身体のこと、身体の変化などにも関心を持っていただきたいです。ランニングフォームや練習方法のノウハウは持っていても、身体ケアに対するノウハウを持たないのでは健康のために走っているとは言えません。今までにない痛みに襲われた時、思い返してみるとあの時からこの痛みは始まっていたのだ! なんてことに気付くこともあります。その時には対処方法がすぐ見つかることもあります。すべてはご自身の身体のため、健康のためです。
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