各地でフルマラソン大会が行われていますし、これからまだまだ参加するという人も多いことでしょう。ほとんどの大会には制限時間というのがあって、6時間や7時間内に完走しなければなりません。それだけではなく途中にも関門があって、何キロでは何時までに通過しなければならないという決まりもあります。日頃の練習不足や経験不足から、関門通過できずリタイヤされる人も中にはいらっしゃいますよね。私の整体院にはマラソン経験のない人もたくさん来られますので、マラソンの話になると驚かれることも多いです。「えっ?走るだけなのにお金いるの?」と、かなりビックリしたように声が変わる人もあるくらい、走る人と走らない人の基準の差がかなりあります。

残念ながらフルマラソンを完走できなかった人もいるわけですが、走らない人にとってみれば参加するだけでもすごいことなんです。完走できなかった事に対して、「それは残念だ」と言われたことがあっても、「ダメだね」と言われたことはないでしょう。完走できなかったのなら、次頑張ればいい。ただそれだけのことなんです。なぜ完走できなかったかという検証は絶対必要ですけどね。

何を基準に置くかによって大きく立場が変わることはどんなジャンルの話でも同じです。

以前、病院内で意識を失って倒れたことがあります。うっすら気が付きかけた時には、身体にいっぱい線がひっついていて、看護師さんたちが慌てているのです。その線というのは心電図だったようです。数字を見てとにかく慌ただしくされているんです。意識がハッキリしだしてきた頃、「よかった、意識戻ったね」と声掛けられました。「心拍数が下がっているので心配しました」と言われた時、「マラソンしてます」と答えたら「あ~、そうなんですか~、それなら大丈夫ね」と言われました。この時の心拍数が50でした。一般の人は65~80くらいらしいんですが、50切るとよくないそうです。

この例を出したのも「基準」をお話ししたかったからです。一般の人の心拍数の基準値とマラソンしている人では数値が違うということです。「スポーツ心臓」というらしいんですが、あまり低くなりすぎるとよくないそうですが、マラソンしている人は一般の人よりも下がるそうです。心拍数というのは、一分間に心臓から何回血液が送り出されるかという回数です。マラソンしている人は、一回でたくさんの血液を送り出すことができるようになっていくことから、回数が減るのが一般的らしいです。それにしても50は低すぎましたので看護師さんも慌てたことでしょう。

数字や結果を誰と比べるか、何と比べるかという「基準」が変われば話は全然違うものになってしまいます。たとえばフルマラソンを5時間25分で完走したと聞けば、全参加者の中では遅い方かもしれませんが、その人のタイムとしてはベストタイムかもしれないんです。マラソンしない人からしたら、タイムの問題よりも完走したということそのものがすごいことなんです。それに数字には表れない経過がどうだったかによって差がありますよね。「ゆっくり焦らず今回は止まらずに完走できた5時間25分でとても楽しかった」と言われれば聞いている方も嬉しくなります。しかし、「2時間55分だったけど、途中で歩いてしまった」と言われるとなぜか残念な気持ちも出てきますし、本人もとても残念がっていましたのでサブスリーでも喜べないのが不思議です。

初フルを完走できずリタイヤしたからこそ、そのあと頑張ることができてサブスリー達成したという人もいます。その人は「リタイヤした経験があるからこそ頑張ることができた」と言われます。ようするにそこで終わりではないということなんです。あくまでも通過点であり、ひとつの経験です。先日最終話を迎えましたがテレビ番組「陸王」の中でもそんな場面がありました。「2年前、ここでリタイヤしたから、ここから始まった」というフィニッシュ直前リタイヤというシーンから数々のドラマが生まれたんです。そこがスタート地点に変わっただけのことです。ライバルのデータを持ち込まれるのを拒否するシーンもありましたが、それもまた人と比較するのではなく、自分は自分の目標に向かって走るんだという現れです。「あきらめない精神」の基にドラマは感動を呼びました。

多くの場合、終わりは誰が決めるのではなく自分です。会社をクビになったとしても、それで人生が終わったわけではありません。そこで悲観して終わりだと思ったのなら、その終わりは自分が決めただけのことです。会社なんていくらでもあるし、仕事だって山ほどあります。多くの成功者は最初からその道へ行ったわけではなく、遠回りしてたどり着いただけのことです。もっとも遠回りしたなんて思っている人はいないでしょうけどね。すべてが必要なことだったのです。だからもしあなたがフル完走できなかったとしても、それは次のステップへ行くための単なる通過点にすぎません。故障してマラソンをやめてしまったとしても、別に人生やめてしまったわけではありません。きっと他に楽しめる道があるはずです。すべては考え方次第、あなた次第なのです。
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