■お昼ご飯は、ポッキーと缶ビール?
先日テレビを見ていましたら、92歳のマラソンランナーというおじいさんを紹介していました。ライバルはいないそうです(笑) 確かに、80代でもフルマラソン走ると言われるとビックリするのに、92歳ですから。しかも、60歳から大会に出て、今なおタイムが速くなっているというのです!さらに驚くべきことに、お昼ご飯が「グリコのポッキーと缶ビールひとつ」です。衝撃でした!
実はこの番組を見てからいろいろ考えることがあります。カーボローディングって必要なんだろうか?アミノ酸摂取って積極的にしなければならないのだろうか?インターバルやLSDって役に立っているんだろうか?・・・ようするに、マラソン本に書いてあるようなことすべて、いやすべてとは言わないけど、必要ないのではないか?と思えてくるんです。
■何も分からないことが強み
私が走り始めたのは約8年前。何にも分からないまま走り始めました。最初は10分が走れなかったです。当時48歳。その時のことをいっぱい思い出します。アシックスのGT-1150(当時8000円くらいだったと思います)を毎日のように履いて走り、そのシューズ一足だけで初フルを4時間8分で完走しました。最初の年は走り方も知らないし、練習の仕方も分からず、持ち物や記録もままならず、本当に無知でした。1000円のストップウォッチ付腕時計で走った時間を計るのが楽しかったのをよく覚えています。
それが今はどうでしょう?知識も増え道具もずいぶん揃いました。シューズは2~3足を順に履き、GPSウォッチで走った距離と時間をパソコンに記録し、ウエアもカラフルに数が揃っています。走り始めた時の記録を見返してみると、筋肉痛に対するケアのことばかり気にして、関節などの痛みや不安はなかったようです。それが今では逆で、筋肉痛にはならないけど関節や神経の痛みが気になっています。
■年々、上達しているか?
8年経てば当然のことながら8つ歳を取ります。普通なら体力が少し衰えてもおかしくないでしょう。皆さんはいかがですか?走り始めてからの年数分、筋肉が衰えたとか、年取ったというような自覚はあるでしょうか? それは個人差があると思うんですが、私は衰えたと感じています。ランニングして卓球してストレッチしているのに、衰えていると感じるのです。走るコツはつかみました。卓球も上達しました。ストレッチにも慣れました。全体的には余裕が生まれています。10kmくらいは構えなくても楽にサッと走れます。走り始めた頃では考えられないことです。
スポーツの苦手な私にとって走ることは苦痛を伴いました。それが少しずつ慣れて行ったのです。身体って不思議ですよね。じゃあ走る速度はどんどん速くなったのか?と言えばこれはまた別です。とくに速くなっていないどころか、最初の年のように走れなくなっているんです。原因はフォームです。分からないまま走った最初より、いろんな知識や経験が備わった今の方が速く走れない、長く走れないのです。
正直に書きます。
1年目・2年目は、分からないまま走っていました。3年目・4年目はなんとか4時間切れないかと少しでも速く走れるようにと常に考えて走っていました。5年目・6年目は、速さについては少しあきらめ感もあり、どう楽しむかを考えていました。7年目は、のんびりならば楽しく走れるのに、大会ではぜんぜん足が動かず楽しめず足が痛いだけで終わりました。そしていま8年目。新しい発見をしました。それは初心に戻れたということです。
■慣れは、進歩や進化ではなく、悪い変化かもしれない
具体的には、何も分からず走っていた頃の走り方、フォームを思い出すことができたのです。と書けば不思議に思われる人もあることでしょう。身体が慣れて行くと進歩、進化すると思っているのですが、変化していることもあるのです。思い返せば、3~4年目で進歩しようと努力していたことを思い出します。それが実は変化しかしていなかったということです。分かりやすく書くと、上達しようと努力しているのにヘタになっていたということです。
私は整体師です。さまざまな施術方法を習いました。何人もの身体を施術するごとに慣れていき上達していることと思われます。しかしそれは自分の思い込みだけで実は間違った施術を知らず知らずのうちにやっていたということがあるのです。だから大手の整体院では1年や2年毎に試験があるそうです。教わった通りに施術しているのか、きちんと継承できているのかをチェックするのでしょう。でも私のような個人ではそのようなチェック機関がありません。「慣れ」というのは必ずしも「進歩、進化」につながらず、「悪い変化」をしているかもしれないのです。ランニングフォームも同じではないかと考えます。自分では慣れてきて速度も速くなってきて上達していると思い込んでいるだけで、実は一部の筋肉だけを酷使して無茶しているだけなのかもしれません。
■もっと気楽にいきましょう!
マラソンしている人のお身体を触ると、どこの筋肉をよく使っているかすぐに分かります。多くの人は左右対称に使えていないことで痛みを発症します。と、人のことは分かるのに自分のこととなると分からないこともあります。いや、分かっていても改善できないことも多いです。厄介ですよね(笑) 92歳のおじいさんを見て思いました。私はこれまで考え過ぎていた。道具や物に頼り過ぎていたのだと気付きました。上手に使えば役立つのでしょうが、頼ってはいけません。マラソンは基本的に身体一つでできるはずです。もっと気楽に素朴に考えてもいいんじゃないでしょうか?
-------------------------------------------------
イベント参加者募集中です!奈良で一緒に遊びませんか?
-------------------------------------------------先日テレビを見ていましたら、92歳のマラソンランナーというおじいさんを紹介していました。ライバルはいないそうです(笑) 確かに、80代でもフルマラソン走ると言われるとビックリするのに、92歳ですから。しかも、60歳から大会に出て、今なおタイムが速くなっているというのです!さらに驚くべきことに、お昼ご飯が「グリコのポッキーと缶ビールひとつ」です。衝撃でした!
実はこの番組を見てからいろいろ考えることがあります。カーボローディングって必要なんだろうか?アミノ酸摂取って積極的にしなければならないのだろうか?インターバルやLSDって役に立っているんだろうか?・・・ようするに、マラソン本に書いてあるようなことすべて、いやすべてとは言わないけど、必要ないのではないか?と思えてくるんです。
■何も分からないことが強み
私が走り始めたのは約8年前。何にも分からないまま走り始めました。最初は10分が走れなかったです。当時48歳。その時のことをいっぱい思い出します。アシックスのGT-1150(当時8000円くらいだったと思います)を毎日のように履いて走り、そのシューズ一足だけで初フルを4時間8分で完走しました。最初の年は走り方も知らないし、練習の仕方も分からず、持ち物や記録もままならず、本当に無知でした。1000円のストップウォッチ付腕時計で走った時間を計るのが楽しかったのをよく覚えています。
それが今はどうでしょう?知識も増え道具もずいぶん揃いました。シューズは2~3足を順に履き、GPSウォッチで走った距離と時間をパソコンに記録し、ウエアもカラフルに数が揃っています。走り始めた時の記録を見返してみると、筋肉痛に対するケアのことばかり気にして、関節などの痛みや不安はなかったようです。それが今では逆で、筋肉痛にはならないけど関節や神経の痛みが気になっています。
■年々、上達しているか?
8年経てば当然のことながら8つ歳を取ります。普通なら体力が少し衰えてもおかしくないでしょう。皆さんはいかがですか?走り始めてからの年数分、筋肉が衰えたとか、年取ったというような自覚はあるでしょうか? それは個人差があると思うんですが、私は衰えたと感じています。ランニングして卓球してストレッチしているのに、衰えていると感じるのです。走るコツはつかみました。卓球も上達しました。ストレッチにも慣れました。全体的には余裕が生まれています。10kmくらいは構えなくても楽にサッと走れます。走り始めた頃では考えられないことです。
スポーツの苦手な私にとって走ることは苦痛を伴いました。それが少しずつ慣れて行ったのです。身体って不思議ですよね。じゃあ走る速度はどんどん速くなったのか?と言えばこれはまた別です。とくに速くなっていないどころか、最初の年のように走れなくなっているんです。原因はフォームです。分からないまま走った最初より、いろんな知識や経験が備わった今の方が速く走れない、長く走れないのです。
正直に書きます。
1年目・2年目は、分からないまま走っていました。3年目・4年目はなんとか4時間切れないかと少しでも速く走れるようにと常に考えて走っていました。5年目・6年目は、速さについては少しあきらめ感もあり、どう楽しむかを考えていました。7年目は、のんびりならば楽しく走れるのに、大会ではぜんぜん足が動かず楽しめず足が痛いだけで終わりました。そしていま8年目。新しい発見をしました。それは初心に戻れたということです。
■慣れは、進歩や進化ではなく、悪い変化かもしれない
具体的には、何も分からず走っていた頃の走り方、フォームを思い出すことができたのです。と書けば不思議に思われる人もあることでしょう。身体が慣れて行くと進歩、進化すると思っているのですが、変化していることもあるのです。思い返せば、3~4年目で進歩しようと努力していたことを思い出します。それが実は変化しかしていなかったということです。分かりやすく書くと、上達しようと努力しているのにヘタになっていたということです。
私は整体師です。さまざまな施術方法を習いました。何人もの身体を施術するごとに慣れていき上達していることと思われます。しかしそれは自分の思い込みだけで実は間違った施術を知らず知らずのうちにやっていたということがあるのです。だから大手の整体院では1年や2年毎に試験があるそうです。教わった通りに施術しているのか、きちんと継承できているのかをチェックするのでしょう。でも私のような個人ではそのようなチェック機関がありません。「慣れ」というのは必ずしも「進歩、進化」につながらず、「悪い変化」をしているかもしれないのです。ランニングフォームも同じではないかと考えます。自分では慣れてきて速度も速くなってきて上達していると思い込んでいるだけで、実は一部の筋肉だけを酷使して無茶しているだけなのかもしれません。
■もっと気楽にいきましょう!
マラソンしている人のお身体を触ると、どこの筋肉をよく使っているかすぐに分かります。多くの人は左右対称に使えていないことで痛みを発症します。と、人のことは分かるのに自分のこととなると分からないこともあります。いや、分かっていても改善できないことも多いです。厄介ですよね(笑) 92歳のおじいさんを見て思いました。私はこれまで考え過ぎていた。道具や物に頼り過ぎていたのだと気付きました。上手に使えば役立つのでしょうが、頼ってはいけません。マラソンは基本的に身体一つでできるはずです。もっと気楽に素朴に考えてもいいんじゃないでしょうか?
-------------------------------------------------
イベント参加者募集中です!奈良で一緒に遊びませんか?
奈良マラソンの試走も行きます。
10/7(土)・・・分割試走ー1(約22.2km)終了10/28(土)・・・奈良マラソン10kmコースをそのまま走ります終了
-------------------------------------------------11/5(日)・・・分割試走ー5(約26.3km)
11/11(土)・・・分割試走ー5(約26.3km)
11/19(日)・・・分割試走ー6(約18km)
私の著書です。
![]() がんばらないで楽に長く走る [ 鮎川良 ] |
=============================
「今日の話は役に立った!」と思われましたら、
ポチッと押して、ランキングを確認してくださいね

かなり役立った→ふたつにポチッ
まぁまぁ役立った→どちらかひとつにポチッ


=============================
コメント
コメント一覧 (4)
耳の痛いお話です(この内容に限ったことではないですが😅)
最初はグッズを揃えて走ることから直ぐに撤退しないようにしていましたが、今はそれがトレンドのようになっており、可愛いものやカッコイい物が目に入ると欲しくなってます(^-^;
基本、走るたという動作は身体一つで出来るスポーツですね(プロや学生選手はそうでした)
食べることも、何も直前にカーボローディングを必死でやるのは返って普段の食生活と違うことをしているから内臓に負担を掛けることになるからほどほどにするのがいいとアドバイスをもらい、納得しています!
でも、ポッキーとビールは極端💦その方に取っては普段通りなんですねー(>_<)
ホントに、いろいろ欲しくなってしまいますよね!
困ったもんだ。
きっと必要ないもの、こと、いっぱいしてるんでしょうね。
おんなじですか、なんだか嬉しいです。
始めた頃はなぜあんなにうまくいったんでしょうね。
不思議です。
東京マラソン参加されるんですね。
久しぶりの日本でしょうか?
日本のおいしいもん、いっぱい食べてくださいね。