奈良マラソン2016走りました。私にとっては一年に一度の大イベントです。だからこそ一年かけてきちんと準備して臨んだはずなのですが、今回は5時間6分(ネットタイム)でした。出だしから不安はあったのですが、予想していた不安ではなくまったく予期していないことが起こったのでした。
振り返ればこの一年、リュック背負ってのランニングがほとんどで、キロ7分~8分程度で走ることしかしてなかったんです。でもそれで良いと考えていました。大会での私の欠点は、後半失速して足が動かなくなることにありました。ようするに長時間走り続けることが苦手だったということです。だからゆっくりでもいいので日頃から20km~25km走っておくことにし、速度は全く気にしていませんでした。ところが、ハタと気づいたのは約1か月前。キロ6分で走ってみましたら、めっちゃ疲れて全然走れません。すでにわかっている人がこの文章を読まれたら「当たり前じゃないの!」と思われることでしょう。このようなランニングブログを書きながら、いま自分が恥ずかしい思いで書いております。
巷には「ゆっくり走れば速くなる」という説があります。でも考えなくても当たり前の話ですが、ゆっくり走っているだけではダメなのです。日常的にはゆっくり走り、週一回でもスピードを上げて走る。あるいは、自分でメニューを考えて、遅い・速いを入れ替え、身体に刺激を与えながら速くなっていくというものです。単に一行の言葉だけをうのみにしては絶対にいけないという教訓だと痛感しました。
もともと私は運動嫌い・運動音痴なので、トレーニングというのは苦手です。黙々とする筋トレはもってのほかです。走ることについても、最初はとてもしんどかったけど、ようやく走る楽しみを見出したのは「ゆっくり走る」ことだったのです。しかも「お天気の良い日に、景色のよいところをゆっくり走る」ということです。きれいな花を見つけたら止まって見たり、鳥の鳴き声が聞こえると止まって探したり、たこ焼き屋さんがあれば食べてみたり、というランニングをするようになってから、走ることが楽しくなりました。黙々と走るのではなく、見て感じて発見する楽しさを見出したわけです。その気持ちの延長線として「奈良名所巡りエンジョイランニング」を思いついて今年は何度か企画しました。同じ道でも、キロ6分で走るのと、キロ8分で走るのでは、景色の見え方が全然違います。「気持ちにゆとり」があるので、景色がよく見えるようになるのだと思います。もし私が都会に住んでいたら、今は走っていないかもしれませんね。
奈良マラソン2016では、Gブロックからのスタート。ずいぶん後ろでしたが、スタート直後は下り坂です。キロ6分15秒ペース。そのまま5km行き、ペースが落ちません。自分がそのペースで走ろうとしているわけではなく、前の人についているだけです。5時間完走の人にとっては絶対速いペースです。ゆえに、今の自分にとっても速いわけです。ところが、以前は4時間6分で完走経験があるものですから、もしかしたらこのまま行けるんじゃないかって思えたんです。それでも4時間半くらいのペースですから、自分にとっては普通です。結局そのままのペースで、25kmまで行き、ぜんざいを食べているときに心が終わりました。一か月前の練習でもキロ6分ペースで15km走ったところで心が折れました。同じようなことが25kmで来たのです。それからは、給水ポイントで止まってストレッチし、豚汁、そうめん、コーヒー、きなこ餅・・・私設応援も含めてずいぶん戴きました。
ほとんどの給食を食べることになった本当の一番のきっかけは「足に痛み」が出たためです。前向きに摂る給食ではなく、止まるための口実になったのです。ランニングでは経験したことのない痛みが来たのです。左足が上がらなくなり、着地の仕方によっては足に力が入らず、ガクッときそうになるのです。上り坂は比較的大丈夫ですが、それ以外は危険を感じました。もしこのままガクッとなった時には、もう歩くこともできないのではないかと感じてからキロ7分半ペースです。それが約30km地点、そうめん給食のところです。しかし忘れていたのですが、約25年前の交通事故で左膝を痛めて通院したことを思い出しました。これまで走っていても忘れていたほどのことでしたが、あの時と同じ痛み方です。と書いてしまうと言い訳になるので本当は書きたくなかったのですが、誰しも何かを抱えていると思います。骨折経験のある人や先天的に股関節に支障のある人、それでも走っている人はいっぱいいます。だから私も自分のことでどうこう言い訳はしたくないのでこれ以上書きませんが、私自身のために記録しておくことにします。
マラソン大会を通じていろんな経験をします。新しい経験、昔を思い出す経験、いろいろあると思います。自分との向き合い方や人とのふれあい。今回もボランティアの人にいっぱいお世話になりました。大会に参加していつも思うことですが、ランナーは自分の楽しみで走っているのですから楽しんで当たり前。でもボランティアの人たちはどうでしょう?いやいや動員されて行く人もあります。だとしたら、そんな人たちをランナーが楽しませてあげなければならないかも?って思うこともあります。しかし現実的には難しいです。だからこそ「ありがとう」の言葉があると思います。着替えて帰る時、「ありがとう、お世話になりました」と顔を見て声をかけてみましたら、ボランティアの人も笑顔で「お疲れ様でした」と返してくれました。一日の終わり。きっとこの一言ですべてが楽しい思い出に変わる瞬間だと思います。
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振り返ればこの一年、リュック背負ってのランニングがほとんどで、キロ7分~8分程度で走ることしかしてなかったんです。でもそれで良いと考えていました。大会での私の欠点は、後半失速して足が動かなくなることにありました。ようするに長時間走り続けることが苦手だったということです。だからゆっくりでもいいので日頃から20km~25km走っておくことにし、速度は全く気にしていませんでした。ところが、ハタと気づいたのは約1か月前。キロ6分で走ってみましたら、めっちゃ疲れて全然走れません。すでにわかっている人がこの文章を読まれたら「当たり前じゃないの!」と思われることでしょう。このようなランニングブログを書きながら、いま自分が恥ずかしい思いで書いております。
巷には「ゆっくり走れば速くなる」という説があります。でも考えなくても当たり前の話ですが、ゆっくり走っているだけではダメなのです。日常的にはゆっくり走り、週一回でもスピードを上げて走る。あるいは、自分でメニューを考えて、遅い・速いを入れ替え、身体に刺激を与えながら速くなっていくというものです。単に一行の言葉だけをうのみにしては絶対にいけないという教訓だと痛感しました。
もともと私は運動嫌い・運動音痴なので、トレーニングというのは苦手です。黙々とする筋トレはもってのほかです。走ることについても、最初はとてもしんどかったけど、ようやく走る楽しみを見出したのは「ゆっくり走る」ことだったのです。しかも「お天気の良い日に、景色のよいところをゆっくり走る」ということです。きれいな花を見つけたら止まって見たり、鳥の鳴き声が聞こえると止まって探したり、たこ焼き屋さんがあれば食べてみたり、というランニングをするようになってから、走ることが楽しくなりました。黙々と走るのではなく、見て感じて発見する楽しさを見出したわけです。その気持ちの延長線として「奈良名所巡りエンジョイランニング」を思いついて今年は何度か企画しました。同じ道でも、キロ6分で走るのと、キロ8分で走るのでは、景色の見え方が全然違います。「気持ちにゆとり」があるので、景色がよく見えるようになるのだと思います。もし私が都会に住んでいたら、今は走っていないかもしれませんね。
奈良マラソン2016では、Gブロックからのスタート。ずいぶん後ろでしたが、スタート直後は下り坂です。キロ6分15秒ペース。そのまま5km行き、ペースが落ちません。自分がそのペースで走ろうとしているわけではなく、前の人についているだけです。5時間完走の人にとっては絶対速いペースです。ゆえに、今の自分にとっても速いわけです。ところが、以前は4時間6分で完走経験があるものですから、もしかしたらこのまま行けるんじゃないかって思えたんです。それでも4時間半くらいのペースですから、自分にとっては普通です。結局そのままのペースで、25kmまで行き、ぜんざいを食べているときに心が終わりました。一か月前の練習でもキロ6分ペースで15km走ったところで心が折れました。同じようなことが25kmで来たのです。それからは、給水ポイントで止まってストレッチし、豚汁、そうめん、コーヒー、きなこ餅・・・私設応援も含めてずいぶん戴きました。
ほとんどの給食を食べることになった本当の一番のきっかけは「足に痛み」が出たためです。前向きに摂る給食ではなく、止まるための口実になったのです。ランニングでは経験したことのない痛みが来たのです。左足が上がらなくなり、着地の仕方によっては足に力が入らず、ガクッときそうになるのです。上り坂は比較的大丈夫ですが、それ以外は危険を感じました。もしこのままガクッとなった時には、もう歩くこともできないのではないかと感じてからキロ7分半ペースです。それが約30km地点、そうめん給食のところです。しかし忘れていたのですが、約25年前の交通事故で左膝を痛めて通院したことを思い出しました。これまで走っていても忘れていたほどのことでしたが、あの時と同じ痛み方です。と書いてしまうと言い訳になるので本当は書きたくなかったのですが、誰しも何かを抱えていると思います。骨折経験のある人や先天的に股関節に支障のある人、それでも走っている人はいっぱいいます。だから私も自分のことでどうこう言い訳はしたくないのでこれ以上書きませんが、私自身のために記録しておくことにします。
マラソン大会を通じていろんな経験をします。新しい経験、昔を思い出す経験、いろいろあると思います。自分との向き合い方や人とのふれあい。今回もボランティアの人にいっぱいお世話になりました。大会に参加していつも思うことですが、ランナーは自分の楽しみで走っているのですから楽しんで当たり前。でもボランティアの人たちはどうでしょう?いやいや動員されて行く人もあります。だとしたら、そんな人たちをランナーが楽しませてあげなければならないかも?って思うこともあります。しかし現実的には難しいです。だからこそ「ありがとう」の言葉があると思います。着替えて帰る時、「ありがとう、お世話になりました」と顔を見て声をかけてみましたら、ボランティアの人も笑顔で「お疲れ様でした」と返してくれました。一日の終わり。きっとこの一言ですべてが楽しい思い出に変わる瞬間だと思います。
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コメント
コメント一覧 (8)
今後も筋トレは気分転換と体幹強化のためには必要と思っていますが先生のストレッチとゆっくりランには共鳴しますので楽しみにしてます。
奈良マラソン完走、本当におつかれさまでした。
そうですね、マラソンでは同じ大会でも毎回体調も違いますし、足が痛み始める場所、、天候等いろんな違いの条件が絡み合ってかわってきます。
私も11月に参加した大会は本当に制限時間ギリギリのこれまで完走したマラソンでワーストタイムした。
今までもあまり余裕もない時間での完走しかできなかったのでまわりの声援にも応える余裕がありませんでした。
しかし、今回はリタイアも前提で参加しましたのでまわりの声援に手を振ったり、ハイタッチに対応したり、沿道での応援から元気をもらうという今までになかった経験ができました。
次回のマラソン大会は参加を見送り、ボランティアスタッフとして参加する予定です。また違った面からマラソンを見てみたいと思っています。
私からすれば結果はどうあれ、完走できたということは、ナイスランです!
経験豊富な先生でもそういう状況に陥られるのですから、私の最悪な状態もいたしかたないのかと思いました。
マラソン大会は、同じ環境下・体調の元で行うことは不可能で、半分以上は運だと感じました。(トレーニングをしているという前提でのことですが)
だからこそ、私にとって勉強になり、面白い部分もあり、次に繋げようという意欲も湧いてきます!(^^)!
今回の先生のマラソン体験記も勉強になりました!
お役に立てているようで嬉しいです。
70過ぎでも4時間半を切るなんてすごいですね。
私も見習って精進しなおします。
ありがとうございます。
おっしゃるとおりですよね。
私も今回はとても良い経験をさせていただいたと
痛感しております。
ボランティアの目線に立つのもまた勉強ですね。
素晴らしい試みです。
私も見習いたいと思います。
いつも助言ありがとうございます。
私の経験はまだまだ浅いものです。
皆さんにたくさん伝えられるほどの者ではまだありませんが、
経験したその都度、感じたこと、思ったこと、
正直に書いていき、
なんらかのお役に立てればと書いているものです。
少しでもお役にたてるならそれで光栄です。
いつまで走れるか、いつまで書けるか、
どちらもまったく未知の世界です。
これからも応援よろしくお願いします。
こんにちは。奈良マラソン、お疲れさまでした!
先生でもそういうことがあるんだって正直なところ先生を身近に感じたと言ったら失礼ですよね。でもこうして正直にありのままに伝えてくださることで多くのランナーさんが共感したり、なるほど!って思えるんですよね。感謝です。マラソンって体を鍛えるだけではなくて走りながらいろいろ考えたり迷ったり苦しんだりと精神面で鍛えられるんだなあとレースのたびに感じます。健康に走れることに感謝しながらこれからも細く長く走り続けたいです。
先生の影すら踏めませんがこれからもひたすら追いかけて行かせてくださいね。
心温まるありがたいコメントありがとうございます。
勇気をもらえます。
今回はいろいろなことでずいぶん凹みました。
とくに精神的な弱さを感じています。
些細なことでも気になって、
まだまだ人としてダメなところいっぱいです。
でもうつむいていても仕方ないので、
とりあえず前向いてみようと思います。
今後とも応援よろしくお願いします。