リオ五輪へ向けたレースがすべて終わりました。先日の名古屋ウィメンズでのラストスパート争いは凄かったですね。たった1秒の差が、笑顔と涙の差となりました。今の情報では勝った田中智美選手が優勢らしいですが、1秒差で負けた小原怜選手は、「10000mがあるから」と、次に目が向いています。また、野口みずき選手のラストランとも取れる発言と涙にも感動しました。時間の流れと共に、代表選手も移り変わって行きます。これまでいつもそうだったんです。トップランナーには引退がありますが、市民ランナーに引退の文字なんてありません。好きなだけ気が済む限り走り続けることができるんです。これもまた市民ランナーの特権だと思います。
■完走できないのは、体力ではなく意識の問題?
先日の記事「フルマラソンが完走できないとのお悩みをいただきました」では、完走するだけの足ができていなかったという話を書きました。これって当たり前のようで、実は当たり前ではない気がするんです。初フルの時は何も分からないのでそんなこともあるでしょう。しかし2年、3年と走り、またいくつか大会を経験すれば雰囲気も分かるしいろんな情報を耳に目にするはずです。それなのに完走できないということは、それは体力の問題ではなく、もしかしたら意識の問題なのかもしれませんね。
■軽い気持ちで完走できないのは当たり前
マラソンの話ではありませんが、私が神戸に住んでいた頃、「六甲全山縦走大会」に参加したことがあります。縦に走ると書きますが歩く大会です。だからハイキングなんです。でも距離は56kmを一日で完走する大会で、タイムを競いません。当時は30歳くらいで、「な~んだ、歩くだけなんでしょ?」と軽く考えていました。運動らしい運動なんてしてこなかった私でも、お弁当持ってハイキングと聞けば楽しく行けると錯覚しました。運動する苦しさをあまり知りませんでしたから無理もありません。「六甲全山縦走大会」があるという話をしてくれた人が、「上りより下りの方がしんどい」と言うのです。「はぁ?なんで?下りの方が楽なの決まってるやん!」とすぐに突っ込んだのを覚えています。でもガイドブックを開いて見せてくれた中に衝撃の言葉がありました。「最後の下りでは前向いて歩くことができず、後ろ向きに坂を下りました。」 「最後の下りでは横になって転がって下りました。」 信じられない!という気持ちで、文字を読んだだけでは理解できませんでした。また、完走率を見ると、若い世代ほどリタイヤ率が高く、高齢者の方が完走されていました。きっと私と同じ気持ちだったんだ。そう思いました。私と同じように「歩くだけでしょ?」という軽い気持ちで参加するとダメだという数字であることに気付いたんです。
大会当日は約11時間でゴールに到着しました。朝5時半に神戸の須磨を出発して4時半に宝塚着です。遅い人は夜9時くらいにもなるらしいです。11月に開催されますので、4時半で道が見えるギリギリです。5時になると暗くなりますのでライトが必ず必要です。もちろん、朝5時半も必要ですけど。25年くらい前の話ですから、今の時代と道具が違います。手持ちの大きな懐中電灯持って、手袋は軍手、服はジャージ、普通のスニーカーで行きました。私が歩くだけの大会であってもきちんと完走できたのは、①歩くだけと軽く考えなかったこと ②コースを分割して道を知ったこと ③少しずつ山を歩いて長時間歩ける身体を作ったこと ④そしてなにより楽しんだこと。この4つだと思います。最後の下り坂は確かにしんどかったです。後ろ向きや寝転んで下りるという意味が行ってみて初めて分かりました。
■意識=つじつま合わせ能力
私の人生の中でも、とても大切なことを学んだ六甲縦走です。フルマラソンを完走できなかった人の話で、体力ではなく意識の問題かもしれないと書いた意味がここにあります。その場合の意識というのは、大会当日の問題ではないのです。参加申し込みしてから当日までの間における意識です。一日一日を見るとゆっくりですが、一ヶ月はあっという間に過ぎて行きます。仕事や家事に追われるとどうしても後回しになりがちです。だから計画を立てるんだと思いますが、これがまたなかなかうまくいかないわけです。実は私も苦手です。だから細かい計画は立てず、大まかにしか考えていません。それは性格にもよるのでどちらが良いとは言えませんが、大会当日は決まっているわけですから、そこに向けてどう進むかという問題なのです。日が経つにつれうまく練習できていなかった時にどう修正するか、できるか!が、おそらくカギではないかと考えます。私の好きな言葉で「つじつま合わせ」というのがあります。途中ではうまく進まなかったり、方向を見失ったりしても、最終的にはなんとかしてつじつま合わせしているんです。それが「意識」だと思います。私の言葉で表すと「つじつま合わせ能力」です(笑) 気楽に考えていますが、軽く考えていません。人生もマラソンも!
六甲全山縦走大会
http://www.city.kobe.lg.jp/culture/event/rokko/
■完走できないのは、体力ではなく意識の問題?
先日の記事「フルマラソンが完走できないとのお悩みをいただきました」では、完走するだけの足ができていなかったという話を書きました。これって当たり前のようで、実は当たり前ではない気がするんです。初フルの時は何も分からないのでそんなこともあるでしょう。しかし2年、3年と走り、またいくつか大会を経験すれば雰囲気も分かるしいろんな情報を耳に目にするはずです。それなのに完走できないということは、それは体力の問題ではなく、もしかしたら意識の問題なのかもしれませんね。
■軽い気持ちで完走できないのは当たり前
マラソンの話ではありませんが、私が神戸に住んでいた頃、「六甲全山縦走大会」に参加したことがあります。縦に走ると書きますが歩く大会です。だからハイキングなんです。でも距離は56kmを一日で完走する大会で、タイムを競いません。当時は30歳くらいで、「な~んだ、歩くだけなんでしょ?」と軽く考えていました。運動らしい運動なんてしてこなかった私でも、お弁当持ってハイキングと聞けば楽しく行けると錯覚しました。運動する苦しさをあまり知りませんでしたから無理もありません。「六甲全山縦走大会」があるという話をしてくれた人が、「上りより下りの方がしんどい」と言うのです。「はぁ?なんで?下りの方が楽なの決まってるやん!」とすぐに突っ込んだのを覚えています。でもガイドブックを開いて見せてくれた中に衝撃の言葉がありました。「最後の下りでは前向いて歩くことができず、後ろ向きに坂を下りました。」 「最後の下りでは横になって転がって下りました。」 信じられない!という気持ちで、文字を読んだだけでは理解できませんでした。また、完走率を見ると、若い世代ほどリタイヤ率が高く、高齢者の方が完走されていました。きっと私と同じ気持ちだったんだ。そう思いました。私と同じように「歩くだけでしょ?」という軽い気持ちで参加するとダメだという数字であることに気付いたんです。
大会当日は約11時間でゴールに到着しました。朝5時半に神戸の須磨を出発して4時半に宝塚着です。遅い人は夜9時くらいにもなるらしいです。11月に開催されますので、4時半で道が見えるギリギリです。5時になると暗くなりますのでライトが必ず必要です。もちろん、朝5時半も必要ですけど。25年くらい前の話ですから、今の時代と道具が違います。手持ちの大きな懐中電灯持って、手袋は軍手、服はジャージ、普通のスニーカーで行きました。私が歩くだけの大会であってもきちんと完走できたのは、①歩くだけと軽く考えなかったこと ②コースを分割して道を知ったこと ③少しずつ山を歩いて長時間歩ける身体を作ったこと ④そしてなにより楽しんだこと。この4つだと思います。最後の下り坂は確かにしんどかったです。後ろ向きや寝転んで下りるという意味が行ってみて初めて分かりました。
■意識=つじつま合わせ能力
私の人生の中でも、とても大切なことを学んだ六甲縦走です。フルマラソンを完走できなかった人の話で、体力ではなく意識の問題かもしれないと書いた意味がここにあります。その場合の意識というのは、大会当日の問題ではないのです。参加申し込みしてから当日までの間における意識です。一日一日を見るとゆっくりですが、一ヶ月はあっという間に過ぎて行きます。仕事や家事に追われるとどうしても後回しになりがちです。だから計画を立てるんだと思いますが、これがまたなかなかうまくいかないわけです。実は私も苦手です。だから細かい計画は立てず、大まかにしか考えていません。それは性格にもよるのでどちらが良いとは言えませんが、大会当日は決まっているわけですから、そこに向けてどう進むかという問題なのです。日が経つにつれうまく練習できていなかった時にどう修正するか、できるか!が、おそらくカギではないかと考えます。私の好きな言葉で「つじつま合わせ」というのがあります。途中ではうまく進まなかったり、方向を見失ったりしても、最終的にはなんとかしてつじつま合わせしているんです。それが「意識」だと思います。私の言葉で表すと「つじつま合わせ能力」です(笑) 気楽に考えていますが、軽く考えていません。人生もマラソンも!
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コメント
コメント一覧 (4)
「走る」二文字だけなのに奥が深いということを走れば走るほど感じています。
実際、大会で走るときは自分ひとりの力で走らないといけないですが、それまでのプロセスの中で、たくさんの人のアドバイスや応援があってこそ、完走が出来ると思います。
現に、昨年のホノルルマラソンは、気温30℃の中、軽度の熱中症でフラフラになりながらも棄権することなく走り切れたのは、周りの人の応援やアドバイスをくれた人の顔が浮かび、絶対にゴールするという気持ちで完走できました。
もし、そういう周囲の人の声がなかったなら絶対に途中で足を止めていたと思います。
マラソンは体を鍛えていくだけでは無理で、精神的なよりどころも必要だと強く感じています!(^^)!
フルマラソンは体力や走力だけでなく日頃の練習がいきてくるかもあるんですね。
完走した喜びも特別なものになるんですね。
応援して帰ります。
マラソンというのは、よく人生にも例えられますけど、
ひとりでは生きていけないということでしょうね。
はじめまして。
日々の積み重ねが花咲くこともあるし、そうでないかもしれません。
フルマラソンは一般の人の限界を超えた距離ですから、
そう簡単には完走できないですよね。