連続で紹介しています、「低ナトリウム血症」。
とても大事なことですので、もう少し今日は補足します。
以前は、「渇く前に水分補給を」と言われていましたが、
最近では「発汗で失った分を補う」という言葉に転換されています。
言い換えれば、
「口が渇わいたのを目安に、水分補給を行うこと」
が推奨されているのです。
また、IOC(国際オリンピック委員会)のMedical Commissionは、
スポーツ参加中の給水の目安として、
「給水は、体重が増えない程度までに制限すること」
を勧めるようになりました。
これは2004年のアテネオリンピックの開催中に発表されたそうです。
水分を摂り過ぎないようにするためには、
トレーニング前後の体重測定を行い、
有効な給水法を知ることです。
つまり、トレーニング前後の体重を測り、
トレーニング中は給水をして、このくらいの渇き方なら、
水分の摂りすぎになるとか、足りないとかがわかるよう、
適切な給水量を身体で感じ取れるようにすることが大事なのです。
だからこれは「勘」と「経験」でしか得られないと思います。
では、発汗量と脱水率の計算の仕方を紹介いたします。
発汗量の計算方法
(走行前の体重-走行後の体重)+水分補給量=発汗量(リットル)
1kg≒1Lとして、体重の減少分を発汗量と推測します。
例えば、走行前の体重が60kg、走行後の体重が59.3kg、
水分補給量を500mLだとしますと、
(60-59.3)+0.5=1.2リットル
今回の例では、汗をかいた量は1.2リットルだったということです。
言い換えますと、
汗で1.2リットル失ったが、
給水を0.5リットル摂り、
走行後の体重が、0.7kg減った。
この最後に導いた言葉が大事です。
前後の体重を量り、
走行後の方が体重が増えていたならば、
汗で失った量よりも、給水の量が多かった、ということになります。
それが今問題にしています、
「低ナトリウム血症」になる可能性があるということです。
ですから走行前後の体重測定をすることで、
危険度を推測することができるということです。
脱水率の計算方法
体重減少量÷走行前の体重×100=脱水率(%)
例えば、上と同じ数値を入れてみます。
(60-59.3)÷60×100=1.167%
2%程度=水分補給量は適量
3%程度=水分補給量が不足
マイナス=水分補給のし過ぎ
この例の数値ではOKということになります。
これらの計算を日頃のトレーニングでも実践してみて下さい。
これから暑い夏になります。
必ず水分補給と塩分補給を行って下さいね。
なお、今回紹介しました計算方法は、
神戸マラソンの「完走のためのヒント集」にも掲載されています。
水よりスポーツドリンク のどの渇きに応じ30分ごとに
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私は、「筋肉消費量を抑える脱力系~エンジョイラン走法」で、
奈良マラソン42.195kmを、止まらず、歩かず、
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