整体師に学ぶ~中高年のランニングによる筋肉痛改善と、楽に長く走る方法(エンジョイラン.com)

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中高年になって健康やダイエットのため走り始めたのに、膝や足腰が痛い、疲れが取れないなど、良かれと始めた運動が逆効果で困っていませんか? 整体師だからこそわかる、筋肉や身体のケア方法や、筋肉痛知らずで、楽に長く走る方法、楽しいランニングノウハウも含めて、全部お教えします。

昨日の工作で褒められましたので、
今日も簡単な模型を作りました。
お皿-1
これは、まぎれもなく、膝(ひざ)関節を中心とした模型です。
そんなに笑わないで下さい。
これでも真剣です(笑)

上が、太ももの骨、
空間になっていますが軟骨があって、
その下にすねの骨があります。
前には、膝のお皿があります(ピンク色の部材)。
お皿を支えるようにしているのが、太ももの筋肉です。
ということで、膝を中心に横から見た模型です。

今日のお話は、このお皿にどうやって負担がかかるのか!
というお話です。

では、膝を曲げてみましょう。
お皿-2
この二つの画像を見比べて下さい。
太ももの骨の上部分と、
お皿との当り具合が変わったことが分かりますか?
膝のお皿というのは、太ももの骨にも、すねの骨にも、
くっついていない、独立した骨なんです。

それを、詳しく拡大して合わせてみました。
お皿-3

足を曲げ伸ばしするということは、
膝関節を曲げ伸ばしすることになります。
実際には、膝の曲げ伸ばしの際は、
お皿が上下して動き、太ももの骨とぶつからない構造になっています。
しかし、何らかの要因によって、当ってしまうことがあるのです。
すると、膝のお皿と、太ももの骨とがこすれ合うことになるのです。
「ここ」と印した部分です。
左と右で見比べて下さい。
ここが、こすれ合います。

マラソンをすることは、
何万回とこのこすれ合いが起こります。
それが単なるこすれ合いではなく、
着地の時に、太ももの骨が、膝のお皿の裏側に
「ドーン」と衝撃がかかるんですよ。
ですから、膝が痛くならない方が不思議だと思っていて良いくらいです。

この模型では、膝がまっすぐ動いたということを仮定しています。
しかし、実際にはまっすぐ動かすことはとても難しいのです。
着地の時に、太ももの筋肉がしっかりしていませんと、
上からの衝撃で、膝のお皿が横へ逃げます
この時、体重が足の外側に乗っている人は、お皿が外側へ、
内側に乗っている人は、お皿が内側へ逃げるのです。
言い換えれば、お皿がずれるのです。
前後方向での太ももとのスレに加えて、
横方向へのスレが加わるということです。


想像しただけでも、
ずいぶんお皿に負担をかけていることがお分かり頂けると思います。

だから、それがどうした?
と、思いながらここまで読んでられますか?

実は、この膝への負担が何度も何度も繰り返されることによって、
そのうちお皿が悲鳴を上げます。
それこそが、「ランナー膝」と呼ばれる故障です。

ランナー膝でも、いくつか症状があります。
今回のお話はそのランナー膝の中の、
病名「膝蓋大腿骨ストレス症候群」です。
   (しつがい・だいたいこつ・すとれす・しょうこうぐん)

膝を動かすと、
膝の皿(膝蓋骨)と、太ももの骨(大腿骨)の下端がすれ合う状態です。

原因は、
1、膝がまっすぐ前へ出ていない
2、太ももの筋肉不足
3、走り過ぎ(オーバーワーク)

これまでにも、足をまっすぐ前へ出しましょうというお話を、
いっぱい書いてきました。
今日も言いたいことは同じです。
足をまっすぐ前へ出す。
膝をまっすぐ前へ出す。
つま先をまっすぐ前へ出す。
マラソンをするということは、膝に悪影響を与えています。
ですからこそ、少しでも負担を軽くする走り方を学ぶことです。

もし、今あなたの膝が大きな悲鳴を上げているようでしたら、
すぐにマラソンを止めて、一度リセットしましょう。
きちんと治して、きちんとした足の出し方を
練習しなおすことをお勧めします。


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写真中と文中に誤りがありましたので、修正しました。
(アップから30分後)

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4時間8分で、楽しく完走しました。
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コメント

 コメント一覧 (10)

    • 1. pum
    • 2011年10月19日 23:50
    • 5  ランニング中や階段上り時に、右膝下部の以前は内側が、最近は外側がやや痛いような感じがしています。

       少ししたら治るのですが、今にひどくなるのではないかと恐れているところです。

       とてもとてもわかりやすい説明で、大変興味を持って読ませていただいてます。


    • 2. 鹿奴
    • 2011年10月19日 23:54
    • 工作0点って事はないですよね。
      よく出来ていますよ。

      このブログで随分前に記事にされました、足の内側(太い骨側)に体重をかけるという事を、教えていただき、おかげさまで時々痛かった膝の痛みが全くありません。
      もちろん膝周辺の筋トレも功を奏しているのでしょうが、それだけではないと思っています。

      本当にわかりやすい説明ばかりでありがたいです。
      ただ・・夜中にパスタが食べたくなる写真は(笑


    • 3. いたちごっこ
    • 2011年10月20日 00:12
    • 5 いつも参考にさせていただいています。
      1つリクエストさせてください。
      ランナー膝の中で、腸脛靭帯炎に関する記事を特集していただければと思います。
      私もランナーズニーに随分と苦しみました。
      最初は膝の外側(裏の辺り)の違和感から時期に激痛に変わりました。
      安静にしてはみたものの中々治りませんでしたが。
      治療で一番効果が感じられたのが針治療でした。
      私のようにランナーズニーに悩んでいる方はたくさんいると思うので、是非ともお願い致します。


    • 4. りょう
    • 2011年10月20日 01:40
    • pumさん

      膝の内側が痛かったり、
      日によっては外側が痛くなるということは、
      膝を支えている筋肉が弱くなっている可能性がありますね。
      スクワットなどで、
      太ももの筋肉を鍛えるのが良いかもしれませんね。



    • 5. りょう
    • 2011年10月20日 01:44
    • 鹿奴さん

      体重が外側に乗って、良いことは何もありませんからね。
      お役に立てまして嬉しいです。

      ちょうどスパゲティを食べて、
      目の前にパルメザンチーズの入れ物があったので使いました。
      次はヘルシーな部材を用意しておきます(笑)


    • 6. りょう
    • 2011年10月20日 01:47
    • いたちごっこさん

      はじめまして。

      「腸脛靭帯炎」ですね。
      明日アップいたしますが、鍼で治ったというのはすごいですね。
      それでしたらきっと、別な疾病だったと思いますよ。
      腸脛靭帯炎でしたら、構造的に鍼では治らないと思います。
      詳しくは、明日に。




    • 7. たける
    • 2011年10月20日 16:05
    • 5 うーん。足が真っ直ぐ出ているにも係らず、もし膝に痛みが出るようであれば、その距離がその人の走れる距離の限界だと言う事でしょうか?

      もし、その距離が30kmだとすると、42kmを走るのは難しいと考えたほうが良いのでしょうか?

      他の対策としては、体重を減らすとか?(^^;


    • 8. りょう
    • 2011年10月21日 02:13
    • たけるさん

      その場合、まず考えられるのは、
      自分ではまっすぐ出ているつもりで、
      実はまっすぐ出ていない。
      もしくは、まっすぐ出ているんだけれども、
      着地の時に、膝が横へずれる。
      このどちらかが考えられます。

      体重は、落とすのに越したことはありません。

      自分の限界は、自分で作らない方が良いですよ。
      誰がが言ってました。
      大会になれば走れることも大いにあります。
      まだまだ限界なんて考えず、
      今は故障しない走り方をマスターすることが先だと思います。
      距離はそのうち絶対に伸びますよ。


    • 9. あ
    • 2012年10月18日 22:59
    • こんなにわかりやすいサイトないです!
      ありがとう。助かります!


    • 10. りょう
    • 2012年10月18日 23:58
    • あさん
      お褒めいただきありがとうございます。


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