3月29日(日)「第28回・奈良観光ラン/竜田川をのんびりお花見ランニング!」を開催しました。川沿いのランニングと聞くと、「どこまで行っても景色が変わらなくてつまらない」と思いますよね。ところがこの竜田川というのは景色に富んだ観光スポット満載なんです。
竜田川(たつたがわ)を知らない人のために、ほんのちょっと豆知識。竜田川は、奈良・生駒市内から平群(へぐり)町内を流れ、斑鳩(いかるが)町内で大和川に合流する1級河川。百人一緒で「ちはやふる」から始まる句は一度は聞いたことあることでしょう。広瀬すずさん主演の映画「ちはやふる」でも有名になりましたから、内容は知らなくてもこの出だしは知っているはず。映画のロケ地ではありませんが、この句が詠まれた地が、竜田川です。
「嵐吹く三室の山のもみぢ葉は竜田の川の錦なりけり」「千早ぶる神代もきかず竜田川からくれないに水くぐるとは」のように、紅葉が有名ですが、桜もとっても綺麗なんですよ。
今回のコースは、ほとんど竜田川に沿って行く約17km。しかも近鉄生駒線もほぼ沿って走っています。朝、家を出る直前まで雨が降っていましたが、生駒駅に着くと青空が見えてきました。朝になって3名のキャンセルがありましたが、集まったのは男性6名、女性3名の9名と私。軽く自己紹介して、ストレッチしてからスタート。生駒市役所の横を抜けるとすぐに竜田川。大きな通りへ出ると、菜畑駅。そこから川沿いに咲く桜。満開とまではいかないまでも、そこそこ咲いていました。「青空が欲しい~!」みんなの願いはこの先届くのか?
竜田川沿いに咲く桜
川沿いの道は車が通りませんので安心してランニング。ウォーキングしている人にもたくさん出会いました。また、キロ7分程度でのんびり行きますから、私たちを追い抜いていくランナーもあり。陸橋の上で記念撮影。観光ランですからタイムを気にせず、お花見ランニングです。大きな道路を渡ろうとした時、信号待ちの時間がそれでも長く感じます。焦らないでおしゃべりしながら待ちます。
スタートする時は寒かったので上着を着ていましたが、徐々に暑くなってきたので、広いところで上着を脱いで水分補給。空はまだ白いけど、これから青空になることを願いながら桜並木の下をゆっくり走って行きます。スタートから約4kmくらいのスーパーでトイレ休憩。
朝お会いした時から「萩の台駅」で離脱しますと言われた方がありましたが、どうしてもその駅でないとダメという理由がなかったので、「素晴らしい景色をお見せしますから」と、追加で二駅先までを提案。そのひとつが「馬鍬淵(まぐわぶち)」です。
大きな岩がゴツゴツした渓谷の馬鍬淵
昔、川の瀬に馬鍬と牛がのみ込まれ二度と上がってこれなくなった。それ以来ここは「馬鍬淵」と呼ばれ、河童が住んでいるという伝説があるんです。すぐ近くを車で走っていてもまったく気づくことがありません。自分の足で行けるからこそ見ることのできる景観です。
「少し遠回りしますけど、滝も見たいですか?」と尋ねると、全員OKの返事。歩くと遠く感じるけど、走るとすぐ到着。
ゴ~!という轟音で話し声が聞こえないくらい激しく水が流れていきます。滝の上には近鉄電車の陸橋。20分に一度しか通らない電車が来た時、全員が嬉しさのあまり歓喜の声! 陸橋の向こうに見えているのが「椣原の勧請綱(しではらの・かんじょづな)」です。龍(蛇)に見立てた綱を川に掛けて悪霊や厄病などが集落に侵入するのを阻止するという民俗行事です。この後、上へ回って綱を間近で見ました。竜田川は紅葉や桜を見に行く人はあっても、この渓谷を見に行く人はきっと少ないと思います。のんびりランニングだからこそ、景色も楽しみゆっくりおしゃべりしながら少しずつ先へ進みます。
以前私が撮影した映像です
元山上口駅を通り過ぎると、先ほどの渓谷と違って静まり返った川の流れ。のんびりと魚も泳いでいます。轟音がまだ耳に残っているので、その落差が脳を少し混乱させます。近くには「道の駅」もあるので車で通ったことあるけど、この道は知らないと口々に言われます。そう、奈良の人は車生活なので、一つ中の道ってなかなか行かないものです。でもこうやって自分の足で行くことで、健康を支え、感動を得ることができるんですよね。ランニングって楽しい!
平群(へぐり)の、大きな桜の木の下で
平群町は古墳がたくさんありますが、今回はひとつも行かず、ひたすら竜田川沿いを南へ走って行きます。
スタートしてから約11km。誰もしんどいと言わず、お喋りしながら笑いもあり、楽しくランニング!そして再度トイレ休憩。この先が秋には紅葉の綺麗な竜田公園に入って行きます。「竜田川って桜あるの?」と時々尋ねられますが、い~っぱいあるんですよ。この竜田公園を抜けたところが最高の桜が待っています。
竜田川と三室山
この写真ではそんなに感動しないかもしれませんが、青空があると本当に綺麗なんですよ。写真奥に見えているのが三室山です。冒頭に紹介しました百人一首の句のプレートがある所です。ゆっくり歩いて三室山を登ります。小さな丘のような山ですから誰でもすぐ上まで行けます。
桜は7~8分咲き
下りて走り出すと、竜田川が終わり大和川に流れ込みます。大和川沿いを走り始めると、民家のアンテナに止まって可愛く鳴く鳥がいました。逆光なのでその姿はきちんと見えませんでしたが、「イソヒヨドリ」です。尋ねても誰も知らなかったようですが、私の家の近くにも最近ではよく見かけるようになりました。元々は海辺に生息していたようですが、近年では内陸に移り住んでいるようです。
下見した時に、平群で撮影したイソヒヨドリです。
大和川を少し走るとすぐゴールの王寺駅。いつもならハイタッチで終えるのですが、今の時期はできません。一人ずつ感想を聞き、ストレッチして終了しました。今回は最後まで青空に恵まれませんでしたが、機会ありましたらぜひ行ってみてください。ところで「竜田揚げ」を食べたことありますよね? この名称には諸説あるようですが、竜田川が発祥だと言われています。今度はゴールで竜田揚げを食べるランニングイベントも作ってみたいですね。その節はぜひご参加くださいね。
DATA
スタート/9:57
ゴール/13:36
トータルタイム/3時間32分(信号待ち、休憩時間込み)
トータル距離/17km
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私の著書です。
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竜田川(たつたがわ)を知らない人のために、ほんのちょっと豆知識。竜田川は、奈良・生駒市内から平群(へぐり)町内を流れ、斑鳩(いかるが)町内で大和川に合流する1級河川。百人一緒で「ちはやふる」から始まる句は一度は聞いたことあることでしょう。広瀬すずさん主演の映画「ちはやふる」でも有名になりましたから、内容は知らなくてもこの出だしは知っているはず。映画のロケ地ではありませんが、この句が詠まれた地が、竜田川です。
「嵐吹く三室の山のもみぢ葉は竜田の川の錦なりけり」「千早ぶる神代もきかず竜田川からくれないに水くぐるとは」のように、紅葉が有名ですが、桜もとっても綺麗なんですよ。
今回のコースは、ほとんど竜田川に沿って行く約17km。しかも近鉄生駒線もほぼ沿って走っています。朝、家を出る直前まで雨が降っていましたが、生駒駅に着くと青空が見えてきました。朝になって3名のキャンセルがありましたが、集まったのは男性6名、女性3名の9名と私。軽く自己紹介して、ストレッチしてからスタート。生駒市役所の横を抜けるとすぐに竜田川。大きな通りへ出ると、菜畑駅。そこから川沿いに咲く桜。満開とまではいかないまでも、そこそこ咲いていました。「青空が欲しい~!」みんなの願いはこの先届くのか?
竜田川沿いに咲く桜
川沿いの道は車が通りませんので安心してランニング。ウォーキングしている人にもたくさん出会いました。また、キロ7分程度でのんびり行きますから、私たちを追い抜いていくランナーもあり。陸橋の上で記念撮影。観光ランですからタイムを気にせず、お花見ランニングです。大きな道路を渡ろうとした時、信号待ちの時間がそれでも長く感じます。焦らないでおしゃべりしながら待ちます。
スタートする時は寒かったので上着を着ていましたが、徐々に暑くなってきたので、広いところで上着を脱いで水分補給。空はまだ白いけど、これから青空になることを願いながら桜並木の下をゆっくり走って行きます。スタートから約4kmくらいのスーパーでトイレ休憩。
朝お会いした時から「萩の台駅」で離脱しますと言われた方がありましたが、どうしてもその駅でないとダメという理由がなかったので、「素晴らしい景色をお見せしますから」と、追加で二駅先までを提案。そのひとつが「馬鍬淵(まぐわぶち)」です。
大きな岩がゴツゴツした渓谷の馬鍬淵
昔、川の瀬に馬鍬と牛がのみ込まれ二度と上がってこれなくなった。それ以来ここは「馬鍬淵」と呼ばれ、河童が住んでいるという伝説があるんです。すぐ近くを車で走っていてもまったく気づくことがありません。自分の足で行けるからこそ見ることのできる景観です。
「少し遠回りしますけど、滝も見たいですか?」と尋ねると、全員OKの返事。歩くと遠く感じるけど、走るとすぐ到着。
ゴ~!という轟音で話し声が聞こえないくらい激しく水が流れていきます。滝の上には近鉄電車の陸橋。20分に一度しか通らない電車が来た時、全員が嬉しさのあまり歓喜の声! 陸橋の向こうに見えているのが「椣原の勧請綱(しではらの・かんじょづな)」です。龍(蛇)に見立てた綱を川に掛けて悪霊や厄病などが集落に侵入するのを阻止するという民俗行事です。この後、上へ回って綱を間近で見ました。竜田川は紅葉や桜を見に行く人はあっても、この渓谷を見に行く人はきっと少ないと思います。のんびりランニングだからこそ、景色も楽しみゆっくりおしゃべりしながら少しずつ先へ進みます。
以前私が撮影した映像です
元山上口駅を通り過ぎると、先ほどの渓谷と違って静まり返った川の流れ。のんびりと魚も泳いでいます。轟音がまだ耳に残っているので、その落差が脳を少し混乱させます。近くには「道の駅」もあるので車で通ったことあるけど、この道は知らないと口々に言われます。そう、奈良の人は車生活なので、一つ中の道ってなかなか行かないものです。でもこうやって自分の足で行くことで、健康を支え、感動を得ることができるんですよね。ランニングって楽しい!
平群(へぐり)の、大きな桜の木の下で
平群町は古墳がたくさんありますが、今回はひとつも行かず、ひたすら竜田川沿いを南へ走って行きます。
スタートしてから約11km。誰もしんどいと言わず、お喋りしながら笑いもあり、楽しくランニング!そして再度トイレ休憩。この先が秋には紅葉の綺麗な竜田公園に入って行きます。「竜田川って桜あるの?」と時々尋ねられますが、い~っぱいあるんですよ。この竜田公園を抜けたところが最高の桜が待っています。
竜田川と三室山
この写真ではそんなに感動しないかもしれませんが、青空があると本当に綺麗なんですよ。写真奥に見えているのが三室山です。冒頭に紹介しました百人一首の句のプレートがある所です。ゆっくり歩いて三室山を登ります。小さな丘のような山ですから誰でもすぐ上まで行けます。
桜は7~8分咲き
下りて走り出すと、竜田川が終わり大和川に流れ込みます。大和川沿いを走り始めると、民家のアンテナに止まって可愛く鳴く鳥がいました。逆光なのでその姿はきちんと見えませんでしたが、「イソヒヨドリ」です。尋ねても誰も知らなかったようですが、私の家の近くにも最近ではよく見かけるようになりました。元々は海辺に生息していたようですが、近年では内陸に移り住んでいるようです。
下見した時に、平群で撮影したイソヒヨドリです。
大和川を少し走るとすぐゴールの王寺駅。いつもならハイタッチで終えるのですが、今の時期はできません。一人ずつ感想を聞き、ストレッチして終了しました。今回は最後まで青空に恵まれませんでしたが、機会ありましたらぜひ行ってみてください。ところで「竜田揚げ」を食べたことありますよね? この名称には諸説あるようですが、竜田川が発祥だと言われています。今度はゴールで竜田揚げを食べるランニングイベントも作ってみたいですね。その節はぜひご参加くださいね。
DATA
スタート/9:57
ゴール/13:36
トータルタイム/3時間32分(信号待ち、休憩時間込み)
トータル距離/17km
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私の著書です。
がんばらないで楽に長く走る [ 鮎川良 ] |
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